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WordPressでECサイト作成|WooCommerce対応・TCDテーマまとめ

WordPressでECサイト作成

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WordPressでECサイトを作りたいと考えたとき、テーマ選びで最初につまずく方は多いのではないでしょうか。無料のテーマから有料のものまで種類は膨大で、どれを選べば失敗しないのか、判断材料に悩む場面も多いと思います。

僕は現在、WordPress(テーマはTCDのRIKYU)を使って、ハンドメイド財布を販売するECサイト(当サイト)の運営をしています。そこで今回は、自分が実際に使っているRIKYUを含め、TCDのネットショップ作成用テーマの中から主だったものを改めて調査し、整理してみました。

TCDは株式会社デザインプラスが運営するWordPressテーマブランドで、国内シェアNo.1、累計10万件超の販売実績があるといいます。個人から企業サイトまで、幅広い用途で使われているテーマです。これからWordPressでECサイトを立ち上げようと考えている方の参考になれば嬉しいです。

記事のポイント
  • RIKYU導入の実体験
  • TCDのECテーマを比較
  • 買い切りと更新期間
  • 相性の良いプラグイン

WordPressでECサイト作成|前編

・RIKYU|当サイトが使用しているネットショップ作成テーマ
・HARVES|ストーリー性を重視た販売に|記事の販売機能も搭載
・SALON|店舗と連携させてネット販売もできる安価なテーマ
・BASARA|和のテーマ|店舗サイトの中にECを設置
・Ankle|シンプルかつ安価でも本格的なネットショップ作成
RIKYU|当サイトが使用しているネットショップ作成テーマ
ワードプレス ECサイト テーマ TCD RIKYU

TCDより

WordPressでECサイトを作りたいと考えたとき、テーマ選びで最初に候補に挙がるのが「RIKYU」です。「商品価値を上げるネットショップを構築」というコンセプトのもと開発されたWordPressテーマで、WooCommerceに対応しており、あらゆるジャンルのネットショップ作成に使えるよう設計されています。

小さなショップから大きなECサイトまで、規模を問わず展開できる汎用性の高さが特徴で、想定されている業種もファッション、インテリア、コスメ、美容、グルメ、ベビー用品と幅広く、多くの事業者が自分の商材に合わせて活用できるテーマです。実際の導入事例を見ても、作り手のストーリーやブログを重視したショップと、商品訴求をメインにしたシンプルなショップの両方が見られ、ストーリー性を重視した構成にも、シンプルな訴求に寄せた構成にも対応できる柔軟さを備えています。両者のバランスをとった構成にすることも可能です。

このRIKYUは、僕がハンドメイド財布を販売しているサイト、つまりこのブログを掲載しているサイトで実際に使用しているテーマでもあります。

TCDのテーマはカスタマイズ性が低いという口コミをネット上で見かけることがありますが、少なくともRIKYUに関しては、使っていてカスタマイズ性が物足りないと感じたことはありません。また、「RIKYU(リキュウ)」という名前から和のテイストを連想する方も多いと思いますが、実際には和のイメージに限らず幅広く使えるテーマです。公式のデモサイトは和の雰囲気で作られていますが、僕のこのサイトは和のイメージとはまったく異なる方向性で運営しており、それでも違和感なく使えています。

リリースは2023年11月11日で、僕がRIKYUを購入した2024年3月の時点では、TCDのネットショップ作成用テーマの中では最も新しいテーマだったと記憶しています。

・導入事例から見るRIKYUの特徴
RIKYUの実際の導入事例は、事例紹介サイト「Kicolog」のブログ(https://kicolog.com/tcd-case-rikyu/)でも紹介されています。その中で、当サイトも「IROHATO RM」というサイト名で取り上げていただきました。これは2024年末頃まで使用していた以前の名前で、現在は「RYOTA MIYAGI」という名前で運営しています。個人メーカー直営のハンドメイド&ブログサイトとして、手作り感のあるハンドメイドサイトの一例として紹介してくださいました。

このほかにも、ジュエリーを扱う「RUKIYA YOSHIDA(https://rukiyayoshida.com)」、猫用品を扱う「ネコシア(https://www.necocia.jp)」、洋菓子店の「Slow life(https://onlstore.slowlife-macaron.com)」など、業種の異なるショップでの導入が確認できます。ジャンルを問わず活用されている点からも、RIKYUの汎用性の高さがうかがえます。

・料金と機能面
価格は45,000円(税込49,500円)です。EC機能としてはWooCommerceに対応しており、バリエーション商品などの細かい設定もしやすいと感じています。ランキング機能やレビュー機能も備わっているため、購入の判断材料を訪問者に提供しやすい作りです。モバイル対応についてもレスポンシブ対応に加えて新しいスマホフッターバーを搭載しており、モバイルファーストを意識した設計になっています。

デザイン・構成の面では、固定ページのレイアウトの自由度が非常に高く、他ページへのリンクを排除した1ペラ型のランディングページも作成可能です。商品ページやブログ記事をSNS上でシェアしやすいボタン機能もあり、集客の導線として活用できます。ブログ機能自体のデザインも洗練されており、SEOを通じた集客につなげやすい設計です。僕のこのサイトでも、ECとブログを併用する形で運用しています。

幅広いジャンルのショップが、作り手のストーリー性や背景を意識しながらも、シンプルな訴求も実現できる。RIKYUは、そうしたバランスの取れたネットショップ作成におすすめできるテーマです。トップページのカスタマイズ性の自由度が高いため、商品数が多くても少なくても、それぞれの状況に合わせて構成を変えていくことができます。

HARVES|ストーリー性を重視た販売に|記事の販売機能も搭載
ワードプレス ECサイト テーマ TCD HARVES

TCDより

RIKYUがジャンルを問わない汎用性の高さを強みとしていたのに対し、より特定のジャンルに強みを絞ったテーマもあります。それが「HARVES」です。農家や生産者直売所、農園経営者、食品加工業、地方のEC事業者などに最適な、農作物や食品を販売するECサイトを作れるWooCommerce対応テーマとして開発されました。

このテーマのコンセプトの核にあるのは「売れる商品ページ」という考え方です。商品を並べるだけでは売上は上がらないという発想のもと、1つ1つの商品ページのコンバージョン率を高めることに主眼が置かれており、商品ページは短文から長文まで、扱う商材に合わせて様々なボリュームで訴求できる設計になっています。

想定業種として農家や生産者、食品加工業が明記されている通り、「生産者の顔が見える」世界観との親和性が高く、作り手のこだわりや背景を伝えるストーリー訴求との相性が良いテーマだと感じます。

・記事販売機能という独自の強み
HARVESならではの特徴として挙げたいのが、「記事販売」機能です。有料コンテンツを個別に販売できるこの機能を使えば、ネットショップと合わせて収益源を多角化することができます。noteなどでは以前からある仕組みですが、ブログの収益を広告以外の方法で得たいと考えている人にとっては、かなり魅力的な選択肢になるはずです。

リリースは2025年8月7日で、前の見出しで紹介したRIKYU(2023年11月リリース)と比べても、より新しいECサイトテーマです。実際の導入事例としては、お米の通販を手がける「てもと屋(https://www.temotoya.com)」、紅茶の通販と紅茶教室を展開する「紅茶専門店ティークラブ(https://shop.teaclub.jp)」などが確認できます。新しいテーマということもあり、事例数はまだ多くありません。

・料金と機能面
価格は45,000円(税込49,500円)と、RIKYUと同額です。EC機能としてはWooCommerceに対応しており、レビュー機能も備わっています。決済・購入導線については、WooCommerce特有の海外的なUIを日本的なUIにリデザインし、入力エラー表示も分かりやすくする設計がされているとのことです。

デザイン・構成の面では、LPや固定ページをTCD独自のコンテンツビルダーで自由に組み立てられ、コンテンツの配置や順番の入れ替えもノーコードで行えます。ブログ機能はSEOに強いアーカイブページとして強化されており、SNSシェアボタンも搭載されているため、集客から購入までの導線を一つのサイト内で完結させやすい構成です。

表示速度についても、長年ページ読込み速度の高速化を研究してきたTCDが、PageSpeed Insightsで高評価を獲得していると公式に説明しており、パフォーマンス面でも自信のあるテーマのようです。

RIKYUと比べると、HARVESは1年新しいテーマで、よりストーリー性を意識した販売をしたいショップに向いているという印象です。一方で導入事例はまだ少なく、実績面ではRIKYUに軍配が上がります。料金はRIKYUと同じなので、どちらを選ぶかは、ジャンルの汎用性を取るか、ストーリー訴求への特化を取るかという観点で考えるとよさそうです。

SALON|店舗と連携させてネット販売もできる安価なテーマ
ワードプレス ECサイト テーマ TCD SALON

TCDより

RIKYUとHARVES、どちらも本格的なネットショップ運営を前提としたテーマでしたが、ここまで紹介した2つとは少し毛色の異なるテーマもあります。それが「SALON」です。ネット販売もできる、カフェのウェブサイトを簡単に作成できるWordPressテーマとして開発されました。

想定しているユーザー像も明確で、「サイトの重要性はわかっていても、知識がなく業者に頼む費用もかさむ」と後回しにしているカフェオーナーに向けて作られています。コンセプトの核にあるのは「小さく始めて段階的に育てる」という考え方です。まずはカフェの案内サイトとして始め、軌道に乗ったらコーヒー豆やオリジナルグッズのネット販売機能を同じサイトに追加できる、という段階的な成長を前提とした設計になっています。

デザイン面では、「お店の世界観・雰囲気」を伝えることに重点が置かれているのも特徴です。実在するおしゃれなカフェのウェブサイトをイメージしてデザインされており、余白の取り方、写真の見せ方、フォントの選び方によって「素敵なお店」という第一印象を伝えることを重視しています。店舗やブランドの世界観訴求に強いタイプのテーマだと言えるでしょう。想定業種はカフェが中心ですが、店舗紹介やスタッフ紹介、アクセスマップ、メニューページといった構成は、実店舗を持つ小規模事業者全般に応用しやすいものです。

リリースは2026年7月21日で、RIKYU(2023年11月)やHARVES(2025年8月)と比べてもさらに新しく、技術的な陳腐化の心配が最も少ないテーマと言えます。ただ、リリースから日が浅いこともあり、2026年9月現在、ウェブ上で確認できる第三者の導入事例はまだ見つかりませんでした。

・料金と機能面
価格は29,800円(税込32,780円)と、TCDテーマの中では比較的安価な価格帯に位置しています。EC機能としてはWooCommerceに対応しており、レビュー機能も備わっています。モバイル対応にも力が入れられており、スマホサイトのデザインにこだわりながら、パソコンサイトと同等以上の使い心地を意識した設計になっているとのことです。

デザイン・構成の面では、デザインの異なるランディングページを何枚でも作成できる自由度の高さが特徴です。新作メニューの紹介や期間限定イベント、コラボ企画など、用途ごとにLPを都度作成できます。一方で、ブログ経由の集客機能についてはやや控えめな印象で、実店舗と合わせた集客をしたいショップに向いているという印象です。SNSシェアボタンも搭載されています。

表示速度についても、TCD公式サイトによるとPageSpeed Insightsで92点というハイスコアを実現していると具体的な数値とともに明記されており、見た目の美しさと実利的な強さを両立させているようです。

2026年9月現在、SALONは最も新しいテーマとして、低価格かつ実店舗との連携を重視しながら、「小さく始めたい」「まずは低コストで世界観重視のサイトを作りたい」というニーズに合いそうです。ただ、EC機能はやや簡素な作りに見えるため、ECとしての機能を重視するなら、ここまで紹介したRIKYUやHARVESの方が、現時点では手堅い選択肢と言えそうです。

BASARA|和のテーマ|店舗サイトの中にECを設置
ワードプレス ECサイト テーマ TCD BASARA

TCDより

TCDには、和のテイストに徹底的に特化したテーマもあります。それが「BASARA」です。WooCommerce対応の、和・日本をテーマにしたECサイトを作れるWordPressテーマで、TCDテーマ100作目という節目に開発されたテーマでもあり、老舗和菓子屋をコンセプトに作り込まれています。

BASARAの最大の特徴は、単なるネットショップではなく、企業(実店舗)サイトの一部コンテンツとしてオンラインショップが機能する構成になっている点です。実店舗サイトのトップページとネットショップのトップページが分かれており、「店舗サイトの中にあるネットショップ」という位置づけになっています。インターネット完結型の売上を上げるには信用度や認知度が重要だという考えのもと、実店舗やサービス自体のブランド力を高めながら、ショップの売上につなげる導線が設計されているのです。

ストーリー性やブランド訴求に強いタイプのテーマで、日本語がもっとも美しく見えるとされる縦書き表示にも対応しており、「美しい日本を世界に表現する」という世界観訴求が明確なコンセプトになっています。テーマ全体の作り込みとしても、老舗・ブランドとしての格を伝えることに重心が置かれています。想定業種は和菓子や和食、着物、茶、日本酒など、日本の伝統や職人性を伴う業種で、特に強みを発揮しそうです。

リリースは2023年6月30日で、実際の導入事例としては、いで湯菓子処「伊豆柏屋(https://izukashiwaya.com)」が確認できます。

・料金と機能面
価格は39,800円(税込43,780円)です。EC機能としてはWooCommerceに対応しており、レビュー投稿にも対応しています。ランキング機能では売上数だけでなくレビュー評価も順位要素に組み込めるため、口コミを重視した見せ方がしやすい作りです。モバイル対応にも力が入れられており、「和のスマホサイトのレベルを底上げする」ことを目的に開発されたと明記されています。

デザイン・構成の面では、LPや固定ページにおいて、グローバルメニューやフッターの有無、横幅の調整までできる高いカスタマイズ性を備えており、通常のブログを書く感覚でLPを作成できます。ブログ機能もあり、TCDのその他のテーマ同様、SEO集客が可能な作りです。SNSシェアボタンも搭載されています。

BASARAは、より和のイメージのブランド訴求に強く、その上で、実店舗サイトのトップページとネットショップのトップページを分けるといった店舗サイト機能を重視したい場合におすすめと言えそうなテーマです。

Ankle|シンプルかつ安価でも本格的なネットショップ作成
ワードプレス ECサイト テーマ TCD Ankle

TCDより

TCDには、価格の面でより手が届きやすいECテーマもあります。それが「Ankle」です。「簡易ネットショップでもなく、自分だけのお店をオープンする」というキャッチコピーのもと、シンプルで安価ながら、無料の簡易ネットショップサービスとは違うという差別化を明確に打ち出しているテーマです。

どちらかというとシンプルな商品訴求向きのテーマで、商品ページは「商品の魅力や必要な情報をスピーディに伝える構成」を意識しています。サイズや素材のスペック・備考をタブで表示してコンパクトにまとめる設計になっており、テンポよく商品を見せることに重心が置かれています。名前の由来は「足首の美しい女性」で、テーマ全体としてはかわいらしさやミニマルな雰囲気を持ちながら、価格帯は他のEC系TCDテーマの中でも最も安価という位置づけです。TCD公式では、アクセサリーやコスメ、雑貨、家具など、ライフスタイルを彩るグッズを出品するのに向いていると明記されています。

リリースは2022年1月25日です。Ankleについては、実際の導入事例よりもデモサイトを見たほうが、他のテーマとの違いがつかみやすいと思います。デモサイト(https://demo.tcd-theme.com/tcd092/)を確認すると、シンプルな商品訴求を行える本格的なショップ作成というイメージが持ちやすいはずです。

・料金と機能面
価格は19,800円(税込21,780円)で、TCDのECサイト作成テーマとして現状、最も安価です。EC機能としてはWooCommerceに対応しており、レビュー機能やモバイル対応も備わっています。デザイン・構成の面では、ブログ機能やお知らせ機能もあり、SNS集客だけに依存しない設計を意識している点は、他のTCDのEC系テーマと共通する考え方です。SNSシェアボタンも搭載されています。

これまで紹介した5テーマを踏まえると、Ankleは「最安価格帯・シンプルな商品訴求向き」という点が特徴的なテーマです。低コストでシンプルかつ本格的なEC機能を持たせたい場合の候補として、BASARAやRIKYUとは異なる立ち位置にあると言えます。

ただ、この値段が安いという点は、長い目で見ればそれほど重要なことではないとも感じています。というのも、TCDのテーマはすべて買い切り型だからです。多少の価格差であれば、サイトを運営する期間が長くなればなるほど、その意味は薄れていきます。

WordPressでECサイト作成|後編

・EGO.|中間的なポジション?のECサイトテーマ
・common|ダウンロード販売に特化したテーマ
・TCDのECテーマに共通するその他事項のまとめ
・販売終了はいつ?買い切り方式のTCDテーマの更新期間
・プラグインとの相性の良さも大切|ECサイトのテーマ選び
まとめ|WordPressでECサイト作成
EGO.|中間的なポジション?のECサイトテーマ
ワードプレス ECサイト テーマ TCD EGO.

TCDより

TCDのEC系テーマの中では長い歴史を持つテーマもあります。それが「EGO.」です。TCDによると、ECサイト向けのTCDテーマとして3番目に登場したもので、EC向けTCDテーマとして初めてWooCommerce対応バージョンをリリースしたテーマとのことです。それ以前のEC系TCDテーマ(ICONIC・GLAMOUR)はWelcart対応のみだったそうです(参考:https://demo.tcd-theme.com/tcd079-welcart/news/release-ego/)。

キャッチコピーは「育てるほどに売上が上がるネットショップ」。商品数が少ない小規模スタートにも配慮されており、コンテンツを自由に増減できる設計になっています。大規模なオンラインショップから個人レベルのコンパクトなショップまで、トップページデザインを規模感に合わせて調整できる点も特徴です。

どちらかというとシンプルな商品訴求寄りのテーマで、商品の見せ方や導線設計(関連商品、チェックした商品、フィルタリング機能)に重心が置かれています。HARVESやRIKYU、BASARAほどの世界観・ブランドストーリー訴求の作り込みをしたい方向けではないように思います。TCD公式サイトに掲載されているユーザーの声でも「トップページはデモ同様に文字数を少なくし商品写真が主役になる構成を心掛けた」というコメントがあり、写真そのものの魅力で見せるタイプのテーマだと言えます。

リリースは2020年4月4日です。実際の導入事例としては、フラワーショップ「花嶋(https://www.hanashima.to)」、マウンテンバイクスクール&ECの「KOASTAL(https://koastal.jp)」などが確認できます。

・バージョンの選び方
EGO.には、WooCommerce版以外に、Welcartという日本の決済プラグインを導入できるバージョンもあります。両者は別商品扱いのため、どちらを購入するか事前に決める必要があります。僕自身はWelcartを使ったことがないので比較レビューはできませんが、基本的にはWooCommerceを選ぶという方針で良いのではないかと思います。WooCommerceは海外のサービスなので、ところどころ日本語が不自然な箇所もありますが、将来性や拡張性、情報量の多さ(世界シェア)という点では、やはりWooCommerceの方が圧倒的に優れています。

・料金と機能面
価格は39,800円(税込43,780円)です。EC機能としては、レビュー機能がWooCommerce版で実装されています。モバイル対応にも力が入れられており、モバイル対応への意識も高いテーマです。デザイン・構成の面では、ブログ機能とSNSシェアボタンも搭載されています。

ECサイトとして、ストーリー性をアピールするというよりも、シンプルでダイレクトな商品訴求をしたい場合に相性が良さそうな印象です。ただし、リリース日が2020年と古く、アップデートの提供がいつまでされるのか疑問が残ります。価格的にもAnkleほど安価ではなく、RIKYUよりは安いという中間的なポジションのテーマです。個人的には、今からTCDのECテーマを導入しようとしているショップには、あまりおすすめできません。

common|ダウンロード販売に特化したテーマ
ワードプレス ECサイト テーマ TCD common

TCDより

ここまで紹介してきた6つのテーマは、いずれも物販を前提としたネットショップ向けのテーマでした。一方で、まったく異なる方向性を持つテーマもあります。それが「common」です。「ダウンロード販売」に特化しているという点で、他のテーマとは大きく異なります。これまで紹介したTCD EC系テーマの中で唯一、デジタルコンテンツ(ダウンロード)販売を主軸に想定したテーマで、写真素材やセミナー動画、PDFといった無形商材の販売を想定しています。

シンプルな商品訴求とビジュアルでの世界観訴求を両立させたテーマでもあります。「海外の雑誌の1ページ」のような洗練されたデザインを掲げており、商品ページは意図的にシンプルに作られています。「綺麗に映える写真に訴求力をもたせているため、最低限の短いコピーでも売上につながる」と明記されている通り、作り手のストーリーを長文で語るタイプではなく、ビジュアル重視・洗練されたブランドイメージで魅せるタイプのテーマだと言えます。

リリースは2023年1月31日です。デジタル教材販売サイトでの導入事例をいくつか見つけたのですが、開こうとするとHTTPSでの安全な接続に対応していないと表示されるサイトが多かったため、今回の掲載は見送りました。ただ、導入事例を見なくても、TCD公式サイトのデモサイトを確認したうえで、「ダウンロード販売」に特化しているという点さえ押さえておけば問題ないと思います。

・料金と機能面
価格は43,800円(税込48,180円)です。EC機能としてはWooCommerceに対応しており、レビュー・評価機能にも対応しています。中でも特徴的なのが、ウォーターマーク(商品画像の透かし)機能です。これはこれまで紹介したテーマにはない独自機能で、写真素材などデジタルコンテンツの著作権保護を意識した設計だと言えます。モバイル対応も備わっています。

デザイン・構成の面では、LPや固定ページにおいて、ヘッダー・フッター・メニューの表示や非表示を自由に選べる3種類のLPテンプレート(シンプル、PRページ風、問い合わせ)が用意されています。ブログ機能もあり、他のTCD EC系テーマと同様、ブログ経由の集客から販売までの導線が意識されています。SNSシェアボタンも搭載されています。

commonは「デジタルコンテンツ販売特化」という独自のポジションを持つテーマです。物販中心のショップとは異なる使い道を考えている場合には、有力な選択肢になりそうです。

TCDのECテーマに共通するその他事項のまとめ

ここまで、RIKYUからcommonまで7つのテーマをそれぞれ紹介してきましたが、WooCommerce対応やブログ機能が使える点など、各テーマに共通する要素はすでに見出しごとに触れてきました。ここでは、それ以外にこの7テーマに共通する項目を整理していきます。

まず料金体系についてですが、調査した7テーマはすべて買い切り型で、月額課金は一切ありません。購入後は何年利用しても追加費用が発生しない点は、長期的にサイトを運営していくうえで大きな安心材料になります。ただし、「買い切り」というのはあくまで初期費用が一度きりという意味であり、永久に無料でアップデートを受けられるという意味ではない点には注意が必要です。この点については、後ほどアップデート頻度の項目で改めて補足します。

ライセンスの範囲についても共通しています。自己所有サイトであれば、1ライセンスにつきサイト数の制限なく使用可能です。自分のブログや自社ECサイト、関連会社のサイトなど、複数の自己所有サイトに同じテーマを使い回すことができます。一方で、クライアントワークとして制作会社が第三者のサイト制作に使う場合は、別途「特別ライセンス」の購入が必要になるので、この点は事前に確認しておいた方がよいでしょう。

動作環境としては、WordPress 6.x以上、PHP 8.1以上といった条件がありますが、いずれもWordPressの管理画面やサーバーの管理画面から簡単に更新できるものなので、日頃の管理を怠らないという点さえ気をつけておけば大きな問題にはなりません。なお、デモサイトが日本語版と英語版の両方用意されているテーマであっても、多通貨対応についての明記は見当たりませんでした。僕自身、日本国内向けの販売しかしたことがないので詳しくはありませんが、多通貨での販売が必要な場合は、WooCommerce対応の多通貨プラグインを併用するのが現実的だと思われます。

パフォーマンス面では、SEOとPWA対応の2点が共通して挙げられます。SEOについては、検索エンジンがサイト構造を正しく理解しやすい「microdata形式」の構造化マークアップを適用したパンくずリストなど、強力なSEO機能が標準搭載されています。PWA対応は、Webサイトをスマホのアプリのように使えるようにする技術で、TCDのECテーマ購入者は、そのための専用プラグインを無料で使用できます。

送料設定については、調査したテーマいずれにおいても、テーマ独自の特別な機能の明記はなく、WooCommerce標準機能(配送方法・配送ゾーンの設定)に依存する形になっています。WordPressを使った自社サイト運営の場合、メルカリで販売する時のような匿名配送などは、現状では使えないと考えた方がよさそうです。

サポート体制については、いずれのテーマもサポート窓口はメール(お問い合わせフォーム)のみで、電話やチャットでのリアルタイムサポートはありません。また、ユーザー同士が交流する公式フォーラムやコミュニティも存在しません。SNS上でも「TCD」のハッシュタグや言及は散発的に見られる程度で、活発なユーザーコミュニティが形成されているとは言い難い状況です。困ったときは基本的に公式サポートへの問い合わせかマニュアルの参照が頼りになりますが、今の時代であればAIに聞きながら進めるのも一つの良い方法かもしれません。

販売終了はいつ?買い切り方式のTCDテーマの更新期間

販売終了はいつ?買い切り方式のTCDテーマの更新期間最近ではサブスクという支払い方が主流になっていますが、これだと支払いをやめたタイミングでサイトそのものが止まってしまうリスクもあります。その点、TCDのテーマは買い切り方式のテーマとして、独自サイト作成においてとてもコスパの良い選択肢として知られています。

ただし、一つ誤解しないほうがいいと思うのは、買い切りだからといって半永久的に使用できるわけではないという点です。パソコンやスマホでもOSのアップデートに対応しなくなってしまえば、買い替えをせざるを得ない状況になってしまいます。それと同じように、TCDのテーマもアップデートが提供されなくなれば、使い勝手やセキュリティの面から新しいテーマに切り替えざるを得ない可能性は十分に考えられます。

そこで気になるのは、販売終了になるタイミングや、アップデートが提供されなくなるのはいつ頃なのか、という点です。調べた限り、TCDのテーマに関して、アップデート終了の明確な年数などについては公表されていないようです。

・実際に販売終了したテーマから見る目安
そこで、このブログを作成している2026年9月現在、TCD公式より販売終了のお知らせがされているテーマについて、リリース日からどれくらいの期間で販売終了になったのかを調べてみました(EC系テーマ以外も含みます)。

– ORION(TCD037):2026年8月31日に販売終了(リリース日:2016年7月)
– MAG(TCD036):2026年8月15日に販売終了(リリース日:2016年6月)
– BLOC(TCD035):2026年7月31日に販売終了(リリース日:2016年5月)
– IZM(TCD034):2026年7月15日に販売終了(リリース日:2016年4月)
– Precious(TCD019):2023年10月31日に販売終了(リリース日:2014年9月)。TCD公式サイトでは、このテーマの後継テーマとして、このブログでも紹介した「Ankle」が記載されています。
– Grider(TCD015):2023年10月31日に販売終了(リリース日:2013年12月)

TCD公式サイトでは、いずれも「この日をもって販売を終了しました」という過去形で記載されています。前もっての発表ではないようです。なお、販売終了日から1年間はサポート対応を継続してもらえるとのことです。

・更新期間を踏まえたテーマ選びの考え方
あくまでも目安ですが、大体リリース日から10年程度で販売が終了となっているようです。その場合は、おそらく後継のテーマが発売されているはずなので、それに切り替える(購入する)必要が出てくると思われます。この点は頭の片隅に入れておいたほうがよいでしょう。

また、更新期間を気にする場合は、今販売されているテーマの中でもリリース日が新しいテーマを選ぶという方法もあります。テーマの価格やデザイン・機能だけでなく、更新期間という要素も考えながら選ぶという視点も、長くサイトを運用していくうえでは重要かもしれません。

プラグインとの相性の良さも大切|ECサイトのテーマ選び

プラグインとの相性の良さも大切|ECサイトのテーマ選びドメインを取得し、レンタルサーバーと契約してWordPress本体とテーマをインストールすれば、サイトの設置自体は完了します。ですが、実際に運営していくにあたっては、いくつかのプラグインも必要になってきます。ここでは、そこまでメジャーではないかもしれませんが、おすすめのプラグインを紹介します。

なお、ショッピングプラグインのWooCommerceに関しては、TCDのWooCommerce対応ECテーマを選んでいる場合、最初からあわせてインストール・有効化されています。

・komoju
まず紹介したいのが「komoju」です。WooCommerceと連携させて使う決済プラグインで、これを導入することで、実際にクレジットカードやPayPayなどの支払い手段を実装できるようになります。

決済プラグインとしてはStripeが主流と言われているのかもしれません。僕の場合も、最初はStripeを使っていました。ですが、有効化できる支払い方法の数が少なく、テストモードとライブモードの切り替えもやや複雑だった印象があり、そこでkomojuに切り替えました。テストモードとライブモードの切り替えがとても簡単でシンプルな点も良いところです。

komojuにしたことで、現状、当サイト(このブログを掲載しているサイト)では、クレジットカード、Apple Pay、PayPay、メルペイ、楽天ペイ、ペイディ(Paidy)、au PAY、Pay Easy、コンビニ支払い、銀行振込といった支払い手段を有効化できています。これだけの支払い方法を使えるようにしておけば十分ではないでしょうか。

・zipaddr-jp
もう一つ紹介したいのが「zipaddr-jp」です。顧客が郵便番号を使用して住所の町名までを自動で入力できるようにするためのプラグインで、そのためだけのとてもシンプルなプラグインですが、利便性の向上や入力ミスをなくすという点でも効果的です。

・その他のプラグイン
これ以外にも、現状当サイトが使っているプラグインとしては、お問い合わせフォームを作成できる「Contact Form 7」、メールをカスタマイズできる「YayMail」、SEO系の「All in One SEO」、管理画面のブルートフォースアタックを阻止できる「Limit Login Attempts Reloaded」、二要素認証を追加できる「Two Factor」、バックアップ用の「BackWPup」などがあり、いずれもTCDのテーマとの相性も良いと感じています。

以前、YayMailとの連携がうまくいっていない箇所があり、TCDに問い合わせたことがあります。その返信では、プラグインとの連携はサポート対象外と書いてあったものの、テーマの方を修正できるかどうかやってみます、とも書いてありました。そして数日後、そのメールプラグインとの連携がうまくいくように修正したテーマのアップデート(https://tcd-theme.com/update/242622)が公開されていました。

各プラグインとの相性や、不具合が起きた時のサポート体制が充実しているかどうかも、テーマの制作元を選ぶときの判断材料になります。TCDのテーマは、その点においても信頼性が高いと感じています。

まとめ|WordPressでECサイト作成

最後に、ここまで紹介してきた内容を振り返りながら整理します。

– RIKYUはジャンルを問わない汎用性が高く、実際にこのサイトでも使用しているテーマです
– HARVESは生産者のストーリー訴求に強く、記事販売機能によって収益源を多角化できるテーマです
– SALONはカフェなど実店舗と連携しながら小さく始められる、世界観重視のテーマです
– BASARAは和のブランド訴求に強く、店舗サイトの中にネットショップを設置できるテーマです
– Ankleはシンプルな商品訴求向きで、最も手が届きやすい価格帯のテーマです
– EGO.はシンプルでダイレクトな商品訴求ができる一方、リリースから年数が経っているテーマです
– commonはダウンロード販売に特化した、他にはない独自のポジションのテーマです
– いずれのテーマも買い切り型で、ライセンスや動作環境、サポート体制などに共通点があります
– 買い切り型であっても将来的な販売終了の可能性はあり、更新期間も踏まえてテーマを選ぶ視点も重要です
– 決済や住所入力などを補うプラグインとの相性も、テーマ選びを左右する要素になります

どのテーマにも異なる強みがあるからこそ、自分のショップに何を求めるかを整理したうえで選ぶことが、後悔しないテーマ選びにつながります。

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