エッティンガーと芸能人—この組み合わせが気になる人は少なくありません。高級な革財布を購入する際、「どの芸能人が使っているのか」という情報は、品質の裏付けやステータスの目安として求められることが多いからです。
実際、多くのファッションブランドは芸能人の愛用情報によって認知を広げています。テレビやSNSで「あの俳優が使っている」「あのタレントが愛用」という情報が流れれば、それだけでブランドの信頼性が高まり、購入の後押しになります。
では、エッティンガーはどうでしょうか。1934年創業、英国王室御用達の称号を持つ、イギリスを代表する高級革製品ブランド。90年以上の歴史と確かな品質を持つこのブランドについて、芸能人との関係性はどうなっているのか。そして、その事実は購入を検討する上でどのような意味を持つのか。
この問いに答えるために、エッティンガーというブランドの本質、製品の特徴、顧客層、そして芸能人とは異なる形で築かれたブランド価値について、詳しく見ていきます。
- 芸能人との関係性
- 財布の特徴と魅力
- 顧客層と年齢層
- 購入できる店舗情報
目次
エッティンガーと芸能人|前編
愛用する芸能人は?エッティンガーの財布

エッティンガーより
1934年創業のイギリスの高級革製品ブランド「エッティンガー」。英国王室御用達の称号を持ち、内側にイエローなどの個性的な色の革を使う配色で知られるこのブランドですが、芸能人の愛用情報となると、実はほとんど見つかりません。
一般的に、ファッションブランドは愛用する芸能人がメディアやSNSで言及することで認知が広がっていくものです。しかし、エッティンガーに関しては、2018年にTV朝日系『マツコ&有吉かりそめ天国』でファッション雑誌の編集者が有吉さんに革財布ブランドを紹介した際、その選択肢の一つとして登場した程度。それ以外に芸能人との明確な接点は見当たらないのが現状です。
これには理由があります。エッティンガーは芸能人を起用したプロモーションを一切行っていません。伝統的な英国の高級ブランドとして、品質と伝統を重視したブランディングに徹しているのです。そして何より、ロイヤルワラントという称号自体が最大のブランド価値となっています。
英国王室が認めた
ロイヤルワラントは通常5年ごとに厳格な審査が行われ、基準を満たさなければ剥奪されます。エッティンガーはその審査を何度もクリアし続けてきました。この事実こそが、どんな芸能人の推薦よりも確かな品質の証明と言えるでしょう。
なぜ芸能人情報を求めてしまうのか
それでも多くの人が「エッティンガーを使っている芸能人は誰か」と検索してしまうのには、いくつかの心理的な理由があります。
まず、革財布は決して安い買い物ではありません。5万円、6万円という価格を前に、「本当に良いブランドなのか」「自分に合っているか」を判断する材料が欲しくなります。成功者やセンスの良い人が使っているという情報は、品質やステータスの裏付けとして機能するのです。
加えて、エッティンガーはルイ・ヴィトンやグッチほど一般的に知られていません。この「知名度の微妙なライン」が、「このブランドはどれくらいの位置づけなのか」を測る指標として、芸能人の愛用情報を求めさせる要因になっています。
もちろん、「あの人と同じものを持ちたい」という純粋な憧れもあるでしょう。共感する人が使っているものには、自然と惹かれるものです。
しかし、エッティンガーの場合、芸能人との関係性にこだわらなくても、品質保証や社会的価値、ステータスを確認する方法があります。その理由を、次の章から詳しく見ていきましょう。
財布|デキる男の革小物

エッティンガーより
芸能人の愛用情報がなくても、エッティンガーの財布が「デキる男の革小物」として評価される理由は明確です。それは製品そのものが持つ品質とデザイン哲学にあります。
控えめな外見と遊び心ある内側
外から見れば、シンプルで落ち着いたブラックやネイビーの革財布。しかし開けた瞬間、鮮やかなイエローなどの個性的なカラーが目に飛び込んできます。このギャップこそがエッティンガー最大の魅力です。
ビジネスシーンでも浮かないシックさを保ちながら、支払いの瞬間にチラリと見える個性。「わかってるな」と思わせる大人の洒落っ気が、ここにあります。
財布の形状そのものはクラシックで流行に左右されないため、10年後も古臭くなりません。むしろ長財布であっても小さめ、薄めに作られており、現代のライフスタイルにも自然と馴染みます。
馬具から生まれた堅牢な素材
メインで使われているのは「ブライドルレザー」。もともと馬具に使われていた革で、表面にロウが塗り込まれています。使い込むうちに馴染んで深い艶が出てくる経年変化を楽しめるのが特徴です。
外装のブライドルレザーは硬く丈夫、一方で内装には柔らかい革を使用。外は頑丈、中は優しいという、考え抜かれた作りになっています。また、外装にカーフレザーを使ったシリーズもあり、こちらはよりなめらかで繊細な質感です。
人気の二つ折り財布や長財布は5〜6万円台が中心。高級ブランドの中では手が届きやすい価格帯ですが、10万円以上のモデルもあり、イギリスの革財布ブランドの中では高価な部類に入ります。
芸能人に頼らない、本質的な価値
エッティンガーの財布が「デキる男の革小物」と言える理由は、3つあります。
第一に、驚くほどの薄さ。ブライドルレザーは本来分厚くなりがちですが、職人の技術で革そのものを薄く漉き、スリムに仕上げています。スーツの内ポケットに入れてもかさばらず、シルエットを崩しません。
第二に、開けた瞬間の印象です。支払いのとき、会食のとき、財布を開く瞬間は意外と見られています。イエローやパープルの内装がチラリと見えた瞬間、派手すぎず、でも確実に個性がある。この絶妙なバランスが大人の品格を演出します。
第三に、長く使える耐久性。コストパフォーマンスの観点からも、安い財布を3年ごとに買い替えるより、良いものを長く使う方が賢明です。きちんと手入れすれば10年以上使え、使い込むほど味が出て、自分だけの財布に育っていきます。
つまり、エッティンガーを選ぶという行為自体が、「流行に流されず、本質を見極められる大人」であることを示しているのです。芸能人が使っているからではなく、自分の目で品質を判断して選んだ—それこそが、この財布を持つ真の意味と言えるでしょう。
マネークリップも人気|エッティンガーの財布の魅力

【ST】 MONEY CLIP WITH ZIP|エッティンガーより
エッティンガーの財布のラインナップの中で、二つ折り財布や長財布とならんで人気を集めているのがマネークリップです。キャッシュレス時代の到来とともに、必要最小限だけを持ち歩くスタイルが広がる中、このアイテムが注目されるのは必然と言えるでしょう。
キャッシュレス時代に響く、ミニマリズム
現金を使う機会が減った今、クレジットカード数枚と念のための現金があれば十分という人が増えています。必要なものだけを持つ—この考え方が広まる中、マネークリップはまさにその象徴です。財布の中に使わないカードやレシートが溜まることもなく、常に整理された状態を保てます。
また、スーツスタイルとの相性も抜群です。通常の財布を内ポケットに入れると、どうしても膨らんでシルエットが崩れてしまいます。しかしマネークリップなら薄いため、ジャケットのラインを崩さずスマートに持ち歩けます。
そして何より、マネークリップから札をサッと取り出して支払う仕草は洗練された印象を与えます。財布をゴソゴソ探る動作と比べて、特に会食やビジネスシーンでこの「所作の美しさ」が際立ちます。
エッティンガーならではの設計思想
エッティンガーは元々「薄い財布」作りが得意なブランドです。ブライドルレザーという本来分厚くなりがちな革を、職人技術で薄く漉いてから仕立てることにこだわっています。このノウハウがマネークリップでも生きており、ポケットに入れても全く邪魔になりません。
興味深いのは、小銭入れ付きタイプの存在です。小銭入れなしモデルから¥7,000ほど価格は上がりますが、お釣りを入れておくのにちょうどいい小銭入れ付きのマネークリップもあります。「マネークリップは小銭の扱いが困る」という日本人特有の悩みを解決しながらも、薄さを保つ。この機能性とスマートさの両立が見事です。
そして、外はシック、中はイエローというデザインが、マネークリップでも効いています。支払いの瞬間、チラリと見える鮮やかな内装。この「控えめだけど確実な個性」が、ミニマルな道具としてのマネークリップとベストマッチしています。
本質を見抜く目が求められる
エッティンガーのマネークリップは、見た目は地味な部類に入るかもしれません。派手なロゴもなければ、目立つ装飾もありません。しかしその薄さ、革の質感、使い勝手の良さは、手に取れば一瞬でわかります。
派手なブランドロゴではなく、本質的な品質で選ぶ—この姿勢こそが、本当の意味でデキる男と言えるでしょう。マネークリップという新しいスタイルに、90年以上の歴史と王室御用達という伝統が組み合わさっているのも興味深い点です。これは「革新と伝統の融合」であり、ビジネスでも重要な視点です。
つまり、エッティンガーのマネークリップを選ぶということは、「流行に流されず、本質を見極め、時代に合わせて進化できる」という資質を持っていることの表れ。ここでもやはり、芸能人が使っているからではなく、自分の価値観で選んだ—それこそが真に価値ある選択なのです。
イギリス三大レザーブランド(英国御三家)
革小物の世界には「イギリス三大レザーブランド(英国御三家)」と呼ばれる、イギリスの伝統的な高級革製品ブランドの代表格があります。具体的には、ホワイトハウスコックス、グレンロイヤル、そしてエッティンガーの3つです。
日本の革製品愛好家や雑誌が、この3ブランドをまとめて「御三家」と呼び始めたことで定着しました。では、なぜこの3つが御三家として認識されているのでしょうか。
御三家を形作る3つの共通点
第一に、ブライドルレザーへのこだわり。3つのブランドすべてが、イギリス伝統のブライドルレザーを主力素材として使っています。これは馬具用に開発された革で、1000年以上の歴史を持つ製法です。ロウを何度も塗り込んで作られ、耐久性と経年変化の美しさが特徴です。実際、ホワイトハウスコックスもエッティンガーも、創業当初は馬具製造に携わっており、馬具で培った堅牢性と耐久性の技術を革小物に転用しています。
第二に、イギリス製へのこだわり。海外生産に移行するブランドが多い中、3ブランドともイギリス国内での職人によるハンドメイド生産を守り続けています。ホワイトハウスコックスは1875年創業(150年以上の歴史)、エッティンガーは1934年創業(90年以上の歴史)、グレンロイヤルは1979年創業と、歴史に差はありますが、いずれも伝統的な製法を大切にしています。
第三に、質実剛健な姿勢。3ブランドとも、派手さや流行を追わず、「長く使える本物」を作ることに専念しています。デザインはシンプルで控えめ、でも品質は折り紙付き。この「地味だけど本物」という姿勢が共通しています。
芸能人情報がない理由
これらのブランドは、テレビCMも打たなければ、芸能人を起用した広告も行っていません。製品の質で勝負するスタイルです。また、ルイ・ヴィトンやグッチほどの知名度はなく、革製品にこだわる人、本物志向の人だけが知っているニッチなブランドです。だから芸能人が持っていても話題になりにくいのかもしれません。
加えて、その財布の見た目(外観)だけでは「どこのブランドか」が分かりにくいため、芸能人が使っていても、メディアや一般人が気づきにくいという側面もあります。
つまり、英国御三家は「芸能人が使っているから価値がある」のではなく、「製品そのものの品質と歴史によって価値がある」ブランドです。芸能人に頼らずとも評価されている—これこそが、本当の意味での「一流ブランド」の証明であり、「芸能人に頼らなくても、デキる男の革小物と言える理由」そのものなのです。
ダサい?エッティンガーの評判と芸能人の関係性
エッティンガーについてウェブ検索すると、「ダサい」というネガティブなワードが見られることがあります。「〇〇(ブランド名) ダサい」という検索は、ファッションの世界では珍しくなく、むしろ年々増えている印象すらあります。
しかし重要なのは、この検索ワードの存在と実際の評価との間に大きな乖離があるということです。つまり、実際にダサいと言われているわけではありません。むしろ逆のケースが多いのです。
なぜ「ダサい」と検索されるのか
第一に、知名度の微妙なライン。ルイ・ヴィトンやグッチのように「誰もが知っている」わけでもなく、かといって完全に無名でもない。この中途半端な知名度が逆に不安を生むのかもしれません。「みんな知ってるブランドなのかな?知らない人にダサいと思われないかな?」という心理が働くというわけです。
第二に、価格帯の微妙さ。5〜6万円という価格は、「安くはないけど超高級でもない」という位置です。「この価格でこの見た目、コスパ悪いと思われないか?」という不安が生まれる場合もあるかもしれません。
第三に、情報の少なさ。芸能人の愛用情報などが少ないため、「本当に良いブランドなのか」を判断する材料が限られています。その不安から「ダサい」というワードで検索して、ネガティブな評判がないか確認したくなるというのも考えられます。
芸能人がブランドイメージに与える影響
では、「ダサい」という印象と芸能人の関係性はあるのでしょうか。確かに、特定の芸能人が愛用することによってブランドイメージが大きく左右されることはあります。
好感度の高い俳優やスポーツ選手が愛用すれば、「あの人が使ってるなら間違いない」となり、センスの良いとされる芸能人が使えば、ブランドの格が上がります。
一方で、炎上した芸能人やイメージの悪い人が愛用すれば、ブランドイメージが下がります。「あの人が使ってるブランド」というネガティブな印象がついたり、若い世代から「おじさんブランド」と見られる場合もあります。また、特定の芸能人ばかりが使うと、「そういう人向けのブランド」というイメージが固定されてしまいます。
芸能人不在がもたらす強み
エッティンガーには芸能人の愛用情報がほとんどないため、芸能人によるイメージの毀損リスクがゼロです。これは実は大きなメリットと言えます。
特定の芸能人に紐づいていないので、「誰が使っていた」という先入観がありません。自分の価値観だけで選べます。また、「あの芸能人が使ってたけど、今は古い」という風化もありません。芸能人の流行り廃りに関係なく、ブランド価値が保たれています。
不祥事を起こした芸能人と紐づくリスクもゼロです。ブランドイメージが突然悪化することがありません。芸能人という「トレンド」に頼らず、王室御用達という「本物の権威」と製品の質で評価されている。これは非常に健全な状態です。
総じて、エッティンガーに関して、「ダサい」という検索ワードの存在と、実際の評価は完全に別物です。検索される理由は「知名度の低さ」や「芸能人情報の少なさ」による不安からであって、実際にダサいと評価されているわけではありません。
そして、芸能人情報がないことは、「知る人ぞ知る良品」としての価値を保ち続けている証拠とも言えます。芸能人の流行は数年で変わりますが、英国御三家という称号は何十年も価値が続きます。どちらが本物の「証明」か、もう明らかでしょう。
エッティンガーと芸能人|後編
年齢層は?エッティンガーの顧客層
エッティンガーを選ぶ年齢層について見ていきましょう。
まず、エッティンガーは基本的に紳士向けの革小物ブランドです。もちろん女性が選んでも素敵ですが、創業時から「紳士のための革小物」というコンセプトで貫かれており、スーツの内ポケットに入れることを前提とした薄さ、ビジネスシーンを想定したデザイン、そして英国王室から授かったロイヤルワラントなど、本物の紳士にふさわしいものになるように設計されています。
メインターゲットは40代
英国御三家としてのブランドイメージ、王室御用達という格式、そして価格帯から考えると、エッティンガーのコア層は40代と言えます。
5〜6万円の財布を「良い投資」と捉えられる経済力が安定しているのがこの年代です。また、「ブランドロゴ」ではなく「見えない部分の質」を評価できる審美眼があり、会食や商談で財布を出す機会が増え、品格が求められる場面も多くなります。
「安っぽい財布は使えない、でも派手なブランドロゴも恥ずかしい」という40代特有のニーズに、エッティンガーはぴったり応えます。
実際の年齢層は驚くほど広い
ただし、実際にエッティンガーを選んでいる人の年齢層は20代後半から60代以上までと、想像以上に幅広くなっています。
エッティンガーの本質は、外側は控えめ、内側は個性的という「紳士のたしなみ」にあります。外側のシックな黒やネイビーは公の場での品格を、内側の鮮やかなイエローは個人的な遊び心を表現しています。これは英国紳士の美学「見えるところは控えめに、見えないところにこだわる」を体現したデザインです。
この哲学が、20代から60代まで、幅広い年代の男性の心に響いています。
年代ごとに異なる選択理由
興味深いのは、同じエッティンガーでも、年代によって選ぶ理由が変わることです。
20代後半〜30代前半にとっては「本物への投資」として。キャッシュレス世代のミニマリスト志向と、薄い財布の相性も良く、派手すぎず、でも確かな格があるデザインで「わかってる感」を演出できます。
30代後半〜40代にとっては「ビジネスの信頼感」として。役職がつき、部下や取引先との会食で会計する場面が増えます。英国王室御用達という権威に価値を見出せる年代であり、外見は地味でも内側は個性的—この「大人の余裕」を表現できます。
50代・60代以上にとっては「本物への敬意」として。長年の経験で培った審美眼で、職人技や革の質を正しく評価できます。「知る人ぞ知る」ブランドを選ぶことに美学を感じる年代であり、安物を何度も買い替える無駄を知り、本当に良いものを一つ持つ価値を理解しています。
この「解釈の幅の広さ」が、エッティンガーの懐の深さであり、年齢層の広さにつながっています。年齢層の広さ自体が、ブランドの普遍的価値を証明しているとも言えるでしょう。エッティンガーは、年齢で区切られるブランドではなく、「本物を理解する男性」すべてのためのブランドなのです。
富裕層向けのブランド?

【銀座店15th限定】BILLFOLD3C_C & COIN PURSE|エッティンガーより
年齢層の話をもう少し掘り下げて、エッティンガーと富裕層の関係について見ていきます。
長い歴史や英国王室御用達という点から、知る人ぞ知るハイブランドの一つとして認知されているエッティンガー。では、このブランドは富裕層向けなのでしょうか?
答えは「富裕層向け」ではなく、「富裕層も好むブランド」です。似ているようで、この違いは重要です。
「富裕層向け」と「富裕層も好む」の違い
富裕層向けブランド、例えばエルメスなどは、価格が参入障壁になります。財布でも数十万円になることがあり、経済力がなければ買えません。持っていること自体がステータスであり、無理して買っていたらむしろ恥ずかしい場合もあります。
一方、エッティンガーは価格が5〜6万円と手が届く範囲です。持っていることより「選んだセンス」が評価されるブランドです。経済的余裕がある人も「あえて選ぶ」のがエッティンガーなのです。
「富裕層専用」ではない
エッティンガーの中心的な顧客層は、「品質を理解する中〜上流層」です。5万円の財布を「ちょっと良いもの」として買える経済力はあるが、何十万円もする財布は「現実的ではない」と感じる層。安物買いの銭失いを避けたいが、浪費もしたくない。「適正な価格で最高の品質」を求める人々です。
この価格設定は、20代後半から60代以上まで幅広い年齢層に支持される要因の一つとなっています。
「本物を知る入り口」としての役割
エッティンガーには、もう一つの側面があります。
20代〜30代で頑張ってエッティンガーを買い、その品質の良さ、使い心地の良さを実感する。40代、50代になって経済的に余裕ができたとき、さらに上のブランドに行く人もいれば、「やっぱりエッティンガーが一番」と戻ってくる人もいます。
エッティンガーは、「本物を知る入り口」でもあり、「本物を知った人が落ち着く場所」でもあるのです。
総じて、エッティンガーは決して富裕層専用ブランドではなく、その中心顧客は「品質を理解する中〜上流層」。「知る人ぞ知る」という限定的な認知が、通好みのステータスになっています。最も重要なのは価値観への共感であり、経済力ではありません。
日本のブランドでイメージが近いのは?

GANZOより
エッティンガーのブランドイメージと芸能人との関係性の理解を深めるために、いくつかの共通点がある日本のブランド(キプリス、ガンゾ、万双)との比較から見ていきます。
日本ブランドとの共通点
第一に、ブライドルレザーの使用。いずれもブライドルレザーを使った財布を展開しており、「素材への敬意」という点で共通しています。
第二に、シンプルなデザイン。派手なロゴがなく、ビジネスシーンでも使えるシンプルで品のあるデザイン。奇をてらったデザインではなく、機能美を追求した普遍的な作りです。
第三に、知る人ぞ知る存在。どのブランドも大衆的な知名度はありません。革製品にこだわる人、品質を理解する人だけが知っている「限定的な認知」が共通しています。
そしてこのブログにおいて最も重要な共通点は、芸能人を使ったプロモーションをしていないという点です。エッティンガーもキプリスやガンゾ、万双も、芸能人の愛用情報がなくても人気を得ています。芸能人というマーケティング手段に頼らず、製品の質だけで評価されている。これは「本物のブランド」の証明といえるでしょう。
イギリスブランドならではの違い

エッティンガーより
共通点は多くとも、エッティンガーには明確な「イギリスらしさ」があります。
最も大きな違いは、英国王室御用達という権威です。日本にも以前は皇室御用達という制度がありましたが、現在はこれに相当する正式な称号がありません。エッティンガーは1934年創業で90年以上の歴史がありますが、キプリスやガンゾ、万双は、いずれも1990年代に創業したブランドで、歴史の長さにも差があります。
デザイン哲学も異なります。エッティンガーは、外は地味な黒やネイビー、でも開けば鮮やかなイエローやパープル。これは英国紳士の美学「人前では控えめに、見えないところで遊ぶ」の体現です。一方、日本ブランドは内外ともに統一感のあるデザインが多く、日本的な「調和」の美学が見られます。
薄さへの執着も特徴的です。エッティンガーは、ブライドルレザーという本来分厚い革を薄く漉いてから財布に仕立てることにこだわっています。これは「スーツの内ポケットに入れる」という英国紳士のライフスタイルから生まれた必然です。
また、エッティンガー(イギリス)は、多少の荒さがあっても「これも味」と捉える無骨さがあります。一方、日本のブランドはコバ処理、ステッチの美しさなど細部まで完璧な仕上げを追求します。
これは国民性の違いとも言えるかもしれません。イギリスは「実用第一」、日本は「美の追求」です。何に価値を見出しているかが違うのです。
総じて、エッティンガーと日本の革財布ブランドには、共通点がありながらも明確な違いもある。その中でも最も重要な発見は、どちらのブランドも芸能人なしで成功しているという事実。芸能人の愛用情報がないことは弱点ではなく、「本物志向の顧客に選ばれている」という証明なのです。
店舗はどこ?大阪や名古屋にも?
エッティンガーの店舗について見ていきます。購入を検討している方にとって、どこで買えるのかは重要な情報でしょう。
直営店は銀座に1店舗のみ

エッティンガーより
エッティンガーの直営店は、東京都中央区銀座7-8-19にある「エッティンガー銀座店」のみです。
東京メトロ丸ノ内線、日比谷線の銀座駅から徒歩3分程度の場所にあります。銀座7丁目は、銀座の中心エリアで高級ブランドが集まる一等地です。近くには、カルティエ、シャネル、ルイ・ヴィトンといった超高級ブランドの路面店もあります。
エッティンガーほどのブランドであれば、都内に複数店舗を出すことも可能でしょう。しかし、直営店は銀座に1店舗のみ。「いつでもどこでも買える」ブランドではなく、「銀座まで足を運ぶ価値がある」という特別感を持たせているのかもしれません。
全国の主要百貨店・セレクトショップで取り扱いあり
直営店は銀座の1店舗のみですが、全国の百貨店やセレクトショップで取り扱いがあります。
東京では、伊勢丹新宿店メンズ館、東京大丸、日本橋髙島屋などの百貨店に加え、BEAMSやSHIPSなどのセレクトショップでも購入できます。名古屋では、JR名古屋タカシマヤ、三越名古屋店、BEAMS HOUSE 名古屋などで取り扱いがあります。大阪では、うめだ阪急百貨店、ルクア イーレ、阪神梅田本店、近鉄あべのハルカス、高島屋大阪店などで購入できます。
そのほかにも東北から九州まで取扱店があり、全国の主要都市で購入機会があります(詳細はエッティンガー公式サイトにて確認可能)。
なお、取り扱い商品は各店舗によって異なります。
ブランド戦略との一貫性
銀座の路面店、そして全国の格式ある百貨店と、BEAMSやSHIPSといった目利きのセレクトショップ。エッティンガーは、このように限定的な販路を選んでいます。
大量生産・大量販売で全国どこでも手に入るブランドではなく、「わかる人だけが選ぶ、通好みのブランド」というポジションを守る。この店舗展開の選択も、芸能人を使ったプロモーションをしないことと同様に、ブランドの一貫した姿勢の表れと言えるでしょう。
アウトレットも?エッティンガーの通販情報

エッティンガーより
エッティンガーの財布をオンラインで購入する際の選択肢について見ていきます。「アウトレット」の有無や、楽天市場やBUYMAでの購入について気になる方も多いでしょう。
エッティンガー公式通販
最も確実で安心な選択肢は、エッティンガーの公式通販です。
正規品100%保証で偽物の心配が一切なく、メーカー保証も付いています。銀座店15周年記念など限定品も購入可能です。価格は定価で割引はありませんが、その分安心感は最高です。
公式サイトを見た限り、アウトレットコーナーはありません。エッティンガーは基本的に値引きをしないブランド戦略を取っています。
三越伊勢丹オンラインストア
公式に次ぐ信頼性の高さがあります。
伊勢丹メンズ館限定カラーというここでしか買えないカラーバリエーションがあり、正規取扱店なので偽物の心配もありません。三越伊勢丹のポイント制度を活用でき、百貨店クオリティのギフトラッピングサービスもあります。
限定カラーを狙うなら、ここが最適です。
セレクトショップのオンラインストア
BEAMSやSHIPSのオンラインストアでも、一部商品の取り扱いがあります。
楽天市場やBUYMAでの購入
楽天市場では「訳あり/アウトレット」と記載されたエッティンガーの財布を販売しているショップもあります。しかし、楽天内のショップには正規代理店ではないものも含まれる可能性があり、「訳あり」の理由が不明瞭な場合、展示品、傷あり、在庫処分など様々です。価格が極端に安い場合は要注意です。
もし購入するなら、ショップの評価とレビューを必ず確認し、「正規代理店」と明記されているか、返品・保証条件を事前に確認することをお勧めします。不安なら避けるのが無難です。
BUYMAについては、運営は東証プライム上場の日本企業(株式会社エニグモ)で、偽物の流通を防ぐ仕組みや無料鑑定サービスがあり、偽物だった場合は全額返金保証もあります。ただし、出品者(パーソナルショッパー)の質に差があるため、評価が高く、実績豊富なショッパーを選ぶべきです。海外からの買い付けのため到着まで時間がかかり、関税や手数料が別途かかる場合もあります。
現地価格で買えるため公式より安い場合がありますが、リスクも理解した上で判断する必要があります。
おすすめの購入方法
伊勢丹限定カラーを狙うなら三越伊勢丹オンラインストア、それ以外なら公式通販がおすすめです。
まとめ|エッティンガーと芸能人
エッティンガーと芸能人の関係性について、ここまで見てきた内容をまとめます。
– エッティンガーを愛用している具体的な芸能人の情報はほぼなく、芸能人を起用したプロモーションも行っていない
– 芸能人に頼らず「デキる男の革小物」と評価される理由は、薄さとスマートさ、控えめな外見と個性的な内側のギャップ、長く使える耐久性にある
– マネークリップも高い人気を集めており、キャッシュレス時代のミニマリスト志向とスーツスタイルとの相性が良い
– イギリス三大レザーブランド(英国御三家)の一つであり、芸能人に頼らずとも製品の質だけで評価されている
– 「ダサい」という検索ワードの存在と実際の評価は別物であり、芸能人情報がないことは「知る人ぞ知る良品」としての価値を保ち続けている証拠
– メインターゲットは40代だが、実際には20代後半から60代以上まで幅広い年齢層に支持されている
– 富裕層向けではなく富裕層も好むブランドであり、中心顧客は「品質を理解する中〜上流層」
– 日本のブランド(キプリス、ガンゾ、万双)と共通点がありながらも、英国王室御用達という権威や「外は控えめ、内は個性的」という哲学に明確な違いがある
– 直営店は銀座に1店舗のみで、全国の百貨店とセレクトショップという限定的な販路を選んでいる
– 公式通販と三越伊勢丹オンラインストアが最も確実な購入方法。公式サイトにアウトレットコーナーはない
芸能人の愛用情報がないことは弱点ではなく、むしろ「本物志向の顧客に選ばれている」という証明なのです。

氏名:宮城良太(みやぎ りょうた)
生年月日:1995年10月21日
略歴:文化服装学院(工芸課程)→デザイナー(スポーツアパレル)→個人業(財布の製造・ブログ)
好きな言葉:要は慣れ・ひとそれぞれ
